十人十色ワークショップ

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昨年末、ゼミの時間に法政大学の長岡健先生と、ゼミの学生さん3人に来ていただき、長岡先生考案のワークショップ『十人十色』を実施していただいた。


十人十色ゲームとは


長岡先生の十人十色ゲームのウエブページに記された「十人十色の解説」には以下のようにある。

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「十人十色ゲーム」とは、「他者の視座」に対する意識を喚起するきっかけとなる経験を提供するためにデザインされた、"ゆるやかな形式"のオープンソース・ゲームです。

ゲームのやり方はとても簡単です。「他人の好みの食べ物を予想する」、ただそれだけです。でも、実際にやってみると、予想はなかなか的中しません。...かなり親しい友人の選択を予想しても、その正解率は1/3程度です。それは、普段、友人たちがどんな食べ物を好んでいるかについて、それほど注意を払っていないことが影響しているような気がします。

3つの選択肢が目の前に提示されたとき、私はつい「どれにしようかな?」と考えてしまいます。つまり、無意識のうちに「自分」が私の思考の大部分を占有してしまうのです。...この、「自分」についての思考を優先してしまうという無意識の状態が、様々な状況において、他者とのコミュニケーションを難しいものとしているように思います。
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仲の良い人たちどうしでグループを組む。そしてメンバーのひとりが、教室から出て廊下で「選択」をする。例えば、「今食べたいパスタ」を「カルボナーラ」「和風めんたいこ」「魚介のトマトソース」の中から選ぶ。教室の中に残った他のメンバーは、廊下に出た「友達」が「選ぶであろうもの」を考える。


これを繰り返す、非常にシンプル(だけれども複雑)なゲーム。


仲のいい人が選ぶであろう「丼ぶり」を「親子丼」、「かつ丼」、「天丼」から選択することなんて、簡単そうである。よく一緒にいる人が選ぶであろう「おにぎり(の具)」を「梅」、「おかか」、「こんぶ」からひとつ選ぶことも、非常に簡単そう。教室に残ったグループのメンバーは、廊下に出たメンバーが選ぶであろうモノを一生懸命に話し合って、自信満々に項目に丸をつける。


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が、しかし。これが面白いほどに当たらない。正答率は、偶然と同じく1/3程度。


面白かったところは、教室に残ったメンバーがかなり自信満々に3つの選択肢の中から、ひとつをチョイスするところ。彼(女)らにとっての全う(そう)な理由とセットで。研究室で寝食をともにし、かなり行動様式や性格などを把握している「つもり」になっていたとしても、意外に、当たらない。当たりそうなのに、当たらない。「ラーメン屋に行ったら何食べる?」なんて、かなりの高確率であたりそうなのに。


ちなみに、ゼミの学生に「目玉焼きにかけるのは醤油・ソース・ケチャップ」、「ポテトチップスを選ぶとしたらのり塩・わさびマヨ・コンソメ」、「鍋をおごってもらうとしたらしゃぶしゃぶ・ふぐ・すき焼き」という3つのお題で小生の嗜好/思考もゼミの学生全員にあててもらった。が、目玉焼きで正答率が2/4。ポテチと鍋はどちらも0/4。正答率2/12。


ひくいっ。


...もっと学生とコミュニケーションとらないとね...┬|ω・`)ショボーン
ということではなく、このゲームを通して、いかに「とるに足らないように見えること」がコミュニケーション上大事なことであるか、ということを嫌でも意識させられる。この十人十色のゲームは明確なこたえを持つものではないし、意識変化を促すためのものでもない。参加者がそれぞれコミュニケーションについて考えるきっかけになりさえすれば、それでOK(なのだと私は理解しました)。


ファシリテーターの長岡先生も、そんな言葉とともに、問いかけるだけ問いかけてワークショップをしめたところ、ゼミのメンバーは各自バラバラに議論やらをはじめだし、混沌とした場が形成されることに。「こんなこと学んだよね!」と、予定調和にまとめなくなるワークショップ。あえて「脱・予定調和」的に投げかけるだけ投げかけて放りっぱなしにしちゃうのが、長岡先生のワークショップ/ファシリテーションの特徴。


その方が、気になって帰路の電車の中ひとり考えることもあるかもしれない。私が今まさにそうしているように、ブログに書いちゃったり、twitterにポストしてみることで解消しようとするかもしれない。そんな脱・予定調和的思考を前提にして物事と対峙していくことは、もしかしたらその都度的な創造性を高めるかもしれないし、もしかしたら「型」を無視することで「楽」な生き方を生むかもしれない。


可能性を感じさせるワークショップだった。
十人十色ゲームはオープンソース。来年度の講義でも実施してみたいと強く感じた。



長岡先生、長岡研究室のみなさま、本当にありがとうございました!


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