
滋賀県立大学の松嶋秀明先生のサイトに拙著『デザインド・リアリティ:半径300メートルの文化心理学』に関する激しく嬉しい書評を掲載していただいた。
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松嶋先生に対する私の(勝手な)印象は、臨床心理士の資格をもち、臨床心理学を専門としつつ、社会構成主義のアイディア、社会文化的アプローチ、状況的学習論、活動理論などといった臨床心理士があまり踏み込まない領域にも精通した希有な学者。一見異種混交な領域を2つカバーしているのは、すごい強みだと思います。
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書評には、かなり「おいしいところ」を取り上げていただきました。
------------------私が理解したかぎりでは、著者いわく「文化」とは、現実の見え方のデザインである。いかに自然に、それ自体があるかのように見えても、人間はこの世の中を徒手空拳で生きてきたのではない。もしそのようにみえるのだとしたら、それはスピノザが「目をあけて夢をみる」といった状態に近い。むしろ、人間は世界と関わるために道具をつくりだし、それを蓄積ー継承し、自分たちが衝動のままに生きても不都合がないように、現実のデザインと再デザインを繰り返してきたといえる。これは現実の変革を可能にするという意味では、非常に夢のある世界観だし、私たちがデザインしていくしかないのだという意味では、非常に厳しさを感じる世界観だと思う。
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私たちが文化的な道具をつくりだすのは、世界を「ブラックボックス」化するための作業とみることもできる。どの時代でも、その時代にあった、快適に、半ば自動化されて、ほとんど意識することなく日常を過ごせるようにするための文化的な道具がある。それこそが人間のやってきたことであり、それは昔も今も変わらない。私たちを取り巻く人工物や状況が変われば、それとともに再デザインを繰り返す。
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核となる部分に共鳴していただけるのを知ると、本当に勇気づけられます。研究会などでもお会いする機会があると思うので、さらに議論できればと思います。本当にありがとうございます!
