【横浜国大】心理学研究法特論・実験法 話題提供

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11月25日の心理学研究法特論・実験法のプレゼンテーションについて、履修者の発表タイトル、名前、概要をまとめましたのでご確認ください。無限にわかりやすく(簡単に、という意味ではなく)、丁寧に、かつ斬新なプレゼンテーションを期待します。


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■武藤泰昭
特殊教育諸学校免許制度の総合化に係る課題
特別支援教育への移行にあたって教育職員免許上制度も総合化されたが、その構想は数十年前から存在していた。同期は、取得が未だ義務化されていない免許状保有率の引き上げにあった。教免法の変遷や総合化WGの審議経過を踏まえつつ課題等を分析した。

■岡崎ちひろ
恋愛感情の社会的構成
キャバクラにおいては、キャストとよばれるキャバクラで働く女性が、客にあたかも恋愛感情を持っているかのように接し、店に通わせ続ける「色恋営業」という営業手法がとられる。この行為を観察し、キャストが恋愛感情を客との相互行為の中で構成する様子を記述した。これは、キャバクラに独特の現象ではなく、私たちが日常で経験する恋愛感情も、「毎日メールをする」や「視線を送る」といった相互行為を前提とした社会的現象なのである。

■柳澤隆規
教科書の活用の実態と望ましい教材の開発に関する研究
高等学校の数学教科書を中心として生徒にとって使いやすく親しみやすい関心、意欲を持たせ確かな学力を身につけさせる、そして教師にとっても活用しやすい教科書とはどういうものかを検討し、生徒および教師の双方に効果的で有用な教科書とは何かを探る。

■平尾信晃
無酸素性作業閾値からみたサッカー選手の持久力
①これまでのサッカー選手の全身持久力の評価 最大酸素摂取量 12分間走
②血中乳酸濃度と無酸素性作業閾値(Anaerobic Threshold)
③AT値と持久走について
④現場での実践法について

■佐野 健一郎
「病い」とともに生きる子どもたちの「体験的世界」に関する現象学的研究
-科学主義的視点から関係論的視点へ-
本研究は、「病い」とともに生きる子どもたちの世界を、「子ども」概念の検討、「病い」とともに生きる子どもたちを取り巻く医療と教育の現状と課題の分析、実際に「病い」とともに生きる、あるいは体験した子どもたちのいくつかのケースの検討を通して見た現象学的視点からのアプローチ等、からその世界を解明しようとするものである。
そこで第一に考えなくてはならない課題は、現実の医療現場において、診断や医療行為(Doingとしての存在)など、自然科学的方法論に偏重した病気の捉え方が、「病い」とともに生きる子どもたちの生き生きと生活する世界に存在するものとしての視点から遠ざけてしまうことへの危惧を指摘し、かかわりあい(関係性)や経験そのものに注目することによって、我々が「病い」とともに生きる子どもたちの世界に寄り添い(Beingとしての存在)、多くのことを感受して、理解していこうとするパースペクティブ(視点)を見出すことである。これは同時に、「病い」とともに生きる子どもとかかわるすべての人たち自身のあり方を問うことでもある。
我々はよく「子どもは無限の可能性を持っている」とか、「子どもは人それぞれですべて異なる」、などの言い方をする。もし子どもたちが無限の可能性を持ち合わせているのであれば、永遠に子どものすべてを理解することはできないことになる。であるから我々は、「発達段階」や「病理診断」などといった枠組の中で、子どもたちのある一面を共通のスケールを用いて理解しようとしているのである。このように多くの人に受け入れやすい共通のスケールを持った「客観的」といわれる自然科学的方法論で「病い」を持つ子どもを理解することは、単なるひとつの方法ではあるがそれが目的ではない。より重要なことは、かかわりあいを持ち共感することであり、ともに存在するということである。すなわちこれが「病い」とともに生きる子どもを理解する、ということの本質である。
「病い」とともに生きる子どもたちが、病気を自分自身のものとして引き受け、病気とともに生き、世界とのかかわりを持つ存在となったとき、すなわち病気を引き受けた自己を、本来の自己自身として受容し、責任を取ろうとすることが病気との和解のありようである。そのことが、病気を単なる有機物である肉体の「異常」ということから、体験的世界として身体的リアリティーを持った意味世界へと開いてくれる。このような身体的リアリティーによって支えられている世界を、フッサールは「生活世界」と呼び、心と身体を対立して捕えられる二元論を乗り越え、『さまざまな「世界」とのかかわりの中で理解しあえる』という立場を、臨床の場でのさまざまなケースを通して検討し、明らかにしていきたいと考える。

■原正比古
完全主義および日常生活ストレッサーと不登校傾向との関連
完全主義および日常生活ストレッサーと不登校傾向の関連について調査を行うことで、不登校傾向の要因を検証することを目的とした。
私立4年制大学の大学生170名(男子58名、女子112名)に各自の中学校時代について質問紙に回答してもらった。全体の平均年齢は20.3歳(SD=1.44)であった。質問紙には日常生活ストレッサー尺度、不登校傾向尺度、自己志向的完全主義尺度の三尺度を用いた。
菊島(1999)の先行研究と同様に不登校傾向にある者は強いストレスを受けているということが明らかになった。また、生活上のストレッサーと教師との関係による日常生活ストレッサーをより不快に感じるほど不登校傾向になりやすく、自分に高い目標を課する人格傾向が強いほど不登校傾向になりにくいということが明らかになった。

■児童生徒を対象にした認知行動療法の理論による心理教育の実践
梅田 麻子
現代の教育の現場では、教科指導の他、非行、いじめ、不登校、発達障害の子どもへの指導など、様々な問題を抱えている。このような状況において、近年学校臨床の領域で、問題が起こる前に対応する予防的開発的な援助が重要視されている(例えば、市橋,1999:岡林,2000など)。予防的開発的な援助では、すべての児童生徒を対象とする。これは、問題をすべて取り除くことが目的ではない。すべての子どもたちが成長過程で出会うであろう問題に対して、その問題によって子どもたちの健全な成長が長い期間阻害されたり、問題が深刻化するのを防ぐことを目的にしている。また、問題に対して、意欲的に解決を目指すことができるよう、成長の促進をも目的にしている(石隈,1999)。例えば、中学校入学時に行われるオリエンテーションや、一日入学体験などがこれに当たる。
筆者は、適切な自尊心の育成が、予防的開発的な援助のひとつになる可能性があると考えた。自尊心は、個人の思考、行動など、生活の全てに影響する (例えば、菅野,2001:佐藤ら,1999)。このことから、偏った自尊心や不適切に低い自尊心を、認知行動療法により適切なものに修正することで、適応状態が改善することが考えられる。
本研究では、認知行動療法によって適切な高さの自尊心を育て、健康な子どもがより健康に成長できるような予防的開発的なアプローチの効果を研究することを目的にする。
具体的には、学校の道徳の授業のなかで、認知行動療法による心理教育を行う。心理教育により、新たな視点から自己を理解し、自尊心を再構成し、より現実的適応的に自尊心を育てることを試みる。その結果、自尊心の変容に伴って、学校適応もより上昇することを、明らかにする。
対象は、自己に関心が向くと同時に自己を肯定的に捉えにくくなると言われている、小学校6年生と中学1年生である。
まずは予備調査として、小学校中学校の教員12名に半構造化面接を行い、学校教育のなかで自尊心の育成が必要とされているかを調査した。
その結果を踏まえ、研究Ⅰとして、中学生を対象にした相談学級において、ストレスの問題を改善することを目的に認知行動療法を行った。心理教育の効果として、ストレスコーピング能力の変化と自尊心の変化を測定した。その結果を踏まえ、研究Ⅱでは、認知行動療法による自尊心の改善を目的に、公立中学校普通学級において心理教育をおこなった。研究Ⅲでは、公立小学校普通学級6年生を対象に、認知行動療法による心理教育をおこなった。
 結果は現在分析中である。

■白石綾子
一斉指導における認知カウンセリングの適用の研究
公立中学校で、数学の教員をしている。今まで、なにをいかに教えるかに注目してきた。生徒たちにアンケートをとると、「予習の仕方が分からない」「復習のしかたがわからない」をいうように、勉強の仕方が分からないことが問題であることがうかがえる。そこで、認知カウンセリングの技法を、一斉授業に用いて、生徒の学習スキルの構築をめざす。
研究方法:
・生徒の実態をアンケート調査する。
・認知カウンセリングの技法による一斉授業を行う。授業記録、ノート、プリント
・生徒の変化を事後アンケートで調査する。
・まとめ、考察する。

■大西宣顕
他者の期待に応えるという動機
従来の動機づけ研究では、外発的-内発的の2つの次元から動機づけをとらえようとした。他者の期待に応えるという動機は外発的動機づけに位置づけられ、これまで否定的にとらえられてきた。しかし、ほんとうにそうであろうか。そこで、私は他者の期待に応えるという動機付けが行動を決定する強い動機になりえるという仮説を立てた。仮説検証のために、実験を行いたい。実験は被験者に課題を与え、実験群では(重要な)他者からの期待を与え、統制群では与えないというものである。さらに実験群で能力期待と努力期待に分けて実験を行いたい。その目的はどのように期待されることが効果的であるかを検討するためである。

■黒澤進
公立学校教師のやる気と 意識との関連について
-規定要因に着目して-
公立学校教師のほとんどの方は、日々の仕事にやる気を持って取り組んでいる一方で、できれば教師を辞めたいとも思っている。表向きに言葉で言わないにしても潜在意識として持っている教師が多いように思われる。本研究ではこの一見矛盾した意識を規定する諸要因を明らかにすることを目的とする。方法(1)第一研究:調査用紙を現勤務校の教師に依頼し、結果を分析し、信頼性と妥当性の高い項目を本調査で採用する。(2)第二研究:予備調査を通して精選した調査項目を編成し、本調査を実施する。進学率80%以上、20-80%、20%以下、その他県立高校、市立高校、養護学校の学校ごとに調査を依頼し、データを収集する。

■鈴木翔
障害者もののドラマはなぜこんなに感動するのか?
「また今度障害者もののドラマはじまるらしいよ」
「なんか、あれ系のドラマって見ちゃうよな?」
「障害者とか知ったこっちゃねえっつうか興味ねえけどなんであれ系あんなに感動するんだろうな?」
1995年に「星の金貨」が放送されて以来こんな会話を聞くことは珍しくなくなった。この会話をしているのはもちろん障害児教育福祉関係者ではない。ではなぜ障害者に関係のない者をそこまでひきつける障害者もののドラマにはいったいどんな秘密があるのだろうか?本研究では医学モデル、社会モデルという障害者をとらえる2つの視点に着目し、テクスト分析を行った。

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